母が、“お母さん(私でいう祖母)に作ってもらったお弁当”について私に話したことがあります。
当時、プラスチック製のカワイイお弁当箱が流行る中、母のはアルミニウムの弁当箱を新聞紙でぐるっと包んだもの。
んで、中身は茶色(煮物メイン)
母はそれが恥ずかしくて、隠すように食べていたそうです。
だから、母が私に作ってくれたお弁当は、超カラフル。
小さなお弁当箱の中には、ミニおにぎり、ミートボール、フルーツゼリーにつまようじ代わりの小さな旗。
「麻水ちゃんのお弁当かわいいね」と周りに言われるのが嬉しかったそうです。
でも、母は今になって言います。
おばあちゃんのお弁当ってすごかったんだよ~と。
アルミは衛生的だし、新聞紙は保温力がある。煮物はいたみにくいし、野菜もしっかりとれる。
なるほど!
確かに、祖母は本当に料理上手でした。
決して派手ではない「ザ・主婦」というカンジのおばあちゃん。
が、昔ながらのどこにでもあるような普通の台所で、ステーキに赤ワインをふって炎をあげたり、自家製ベシャメルソースのオマール海老グラタンを作ったり、でてくる料理はスゴイ!
その年齢から考えられないようなオシャレ料理はもちろん、ぬか漬けや自家製梅干しなどの家庭料理も作ります。
当時は分からなかったけど、自分が料理するようになってからそのことを考えると、改めてすごいな~と思うのです。
————お母さんが今食べたいお弁当は?
「そぼろご飯にね、ピーマンの醤油炒め、煮物、あと卵焼きはぜーったい味味なの。あとウインナー! それと、それと・・・」
・・・茶色いものばっかりなんです(笑)
結局、原点は母のお弁当のようです。
今も忙しく働く母へ。
「母の好きなものベスト5が詰まったお弁当」
おばあちゃんが作ったのと母が作ったものの、中間のような感じ?
内容
鶏の3食そぼろ
蓮根きんぴら
さつまいものレモン煮
ピーマンときのこのかつおぶし醤油
塩味の卵焼き
たこさんウィンナー